月遅れの お盆

2016年8月1日      月遅れの お盆

梅雨も明けて、8月は暑さの中に、月遅れのお盆があります。お盆というと、たいがいの暦を見ると、7月15日になっていますが、これは、明治の始め、新政府が世界共通の今の暦を導入した時、それまで使っていた暦では1ケ月位先のお盆を、そのまま7月15日として残したからですが、関東地方では今の暦の7月15日が、お盆とされたものでした。

昔、広島のあるお寺さんから、「東京にも檀家さんがいて、8月のこちらのお盆行事の前に、7月には東京に出向いて何軒かお盆のご供養をしている」と聞いた事を思い出しました。こちら広島のお盆は、月遅れの8月15日として残されていますが、正確に言うと、旧暦の7月15日がお盆です。今年の旧暦のお盆は、今の暦で、8月17日(水)にあたります。
旧暦のお盆の頃は、朝夕ちょっぴり涼しさを感じ始める頃でもありましょうか・・・、必ず満月の頃です。つまり、先祖供養の盆踊りは、忍び寄る秋の気配の中で、満月に見守られながら・・・、という先人の思い等も偲ばれます。

今年も、間もなく月遅れのお盆がやって来ますが、今年こそ、ご先祖様と父母の眠る墓(家のすぐ近くですが・・・)に、真っ白な思いで雪冤の報告をしたいと願うばかりです。朝の来ない夜はない。一心にえん罪が晴れる事を祈る日々が続いています。

先日は、永六輔さんが逝き、大橋巨泉さんも後を追うように逝かれました。ラジオ・テレビで大きな足跡を残された偉大な先輩方が亡くなり、私にとっても大変淋しいお盆です。

   巨泉逝く夏の巨(おお)きな月上がり   ひろし

   六輔も巨泉も冥土雲の峰   ひろし

◎8月7日(日)には6回目の街頭行動で訴えます。一人でも多くの皆さんに、チラシを受け取って頂き、署名にご協力頂きたいと思います。こちらも、一人でも多くの皆様にご参加頂ければ助かります。猛暑の日々が続いていますが、よろしくお願い申し上げます。お忙しいと思いますがご参加いただける方のご連絡をお待ちしています。
煙石 博

2016年8月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : masayukien

憂えを掃(はら)う玉(たま)箒(はばき)

2016年7月15日    憂えを掃(はら)う玉(たま)箒(はばき)

異常気象に、ほとほと参っておりますが、近年の雨は、何かに怒っているかの如く、優しさを失った無軌道な降り方で、大変な被害も出ています。早く、日本の四季の、優しく穏やかな貌を取り戻してくれないかと願うばかりですが、7月13日(水)早朝、激しい雨の音に目覚めました。ぼつぼつ梅雨明けも近く、「送り梅雨(梅雨が明ける頃、強い雨が降りますが、梅雨を送り出したいという願いが込められた言葉でしょう・・・)」の気配もする激しい雨。
それにしても、近頃の雨は、降ると恐ろしくなるような激しい降り方です。目が覚めるほどの、この明け方の雨に、雷の音も聞こえましたが、1・2回聞かれただけで、梅雨明けの雷雨とはなりませんでした。このところ、梅雨明けも近いことを思わせるようなお天気が続き、数日前の雨のやみ間には、気温も高くなって、せっかちな蝉が、さあ出番とばかり、1・2匹鳴いておりましたが、あの蝉は今頃・・・。

   覚めし闇音驚(おど)ろしき送り梅雨   ひろし

うっとうしい梅雨は、早く明けてほしいとは思いますが、このところ夏は夏で、はんぱな暑さではない。去年の私の句日記にも・・・

   天地いま虫けらの息大極暑       ひろし

と、気がめいるような極暑の句が・・・。
とはいえ、この間からの梅雨の晴れ間の不快な暑さに、すでに「夏バテで~す」。
まあ、飲めば仏、「憂えを掃(はら)う玉(たま)箒(はばき)」、うまいお酒をたし飲み(・・)・・・いや、嗜(たしな)みながら暑気払い。一杯一杯また一杯・・・飲み過ぎないように、涼しくお酒をいただき、この夏も乗りきれますように。

皆様も、くれぐれも暑さに負けないようにお過ごしください。

煙石 博

2016年7月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : masayukien

RCC中国放送OB懇親会

2016年7月1日        RCC中国放送OB懇親会

6月21日(火)に、私が勤めていたRCC中国放送OB懇親会があり、今年も多くのOBの皆様にお会いして、今の私の身の上を説明し、私が巻き込まれている窃盗冤罪事件の真実を訴え、私のチラシも受け取って頂く事ができました。色々と励ましても頂き、ありがとうございました。
私は、何も悪い事をしていないし、非は無いのですが、とにかく、お騒がせし、ご心配をおかけして申し訳ありません。お許し下さい。この不名誉は何としてでも晴らさなければなりません。当日、サポートして下さった先輩にもお礼を申し上げます。

sociable rcc ob 20160621

煙石博  先輩の柏村さん、高橋さんと。

2016年6月21日 RCC中国放送OB懇親会にて 高橋さんのfacebookより。

振り返ると、ともかく、何が何だか無我夢中の月日は、3年8か月を超えました。その間、私は勿論、家族も世間の冷たい目にさらされて、八方塞がりの苦しみの中で、この4年近くを、ご支援下さる皆様のお陰で、耐えて頑張って来る事が出来ました。最初、私は、勿論66600円を盗ってもいませんし、何も悪い事をしていないのに、世間の冷たい目を感じて、会う人毎に私の無実を訴える日々が続きましたが、ついには人の集まり等に出る事が怖くて、うっとうしく、知り込みをしていました。そうした中、窮地をご理解下さった友人・知人、そして、定年まで勤めた中国放送のOBの皆様方のご支援と、励ましをいただき、街頭行動やら、署名活動を通じて、少しずつ私の事件の真実が、多くの方々に広まり、今では、大きな力になり始めています。ありがとうございます。
長い闘いですが、頑張っていきます。今後ともご支援よろしくお願いします。

孑孑(ぼうふら)の途方に暮るる日の浮沈    ひろし

天災の多く悲嘆の虹と遭(あ)ふ        ひろし

 

 

2016年7月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : masayukien

5回目の街頭行動ありがとうございました。 【針槐(はりえんじゅ)】

2016年6月6日   5回目の街頭行動ありがとうございました。 【針槐(はりえんじゅ)】

5回目の街頭行動もお世話になりました。
日曜日であったのと、「とうかさん」のお祭り最終日で、本通りの人の流れも予想通り大変多く、いつもよりたくさんの皆さんに、  私の理不尽な、あってはならない真実の訴えをする事ができました。お忙しい中かけつけて、チラシ配りや署名活動に汗を流して下さった皆様、本当にありがとうございました。申し訳ありませんでした。お礼を申し上げます。
今回は「とうかさん」にお参りするのでしょう、多くの浴衣姿の若い方達も、私のえん罪に関心を持って下さり、いつもよりたくさんの方に、チラシを受け取って頂き、署名も頂く事が出来ました。前日から気がかりだった雨が上がってくれたのも助かりました。

ところで、少し前に、一般に言われているアカシア(ニセアカシア・ハリエンジュ)の白い花を見かけました。昔はよく見かけましたが、近年は、このアカシアの木をあまり見かけなくなりました。
♪♪アカシヤの雨にうたれて~~♪♪
関口宏さんはTVでお見かけしますが、西田佐知子さん(さっちん)もお元気なんでしょうね・・・。

   アカシヤに雨濡(ぬ)れ衣(ぎぬ)を着せられて   ひろし

   吉報を願ふ日長く五月闇(さつきやみ)       ひろし

2016年6月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : masayukien

広島昔話  【中央通りは屋台天国】

2016年6月1日         広島昔話  【中央通りは屋台天国】

6月は衣替えの月でもありますが、広島の浴衣の着初めとされてきた円隆寺の「とうかさん」(3日・4日・5日)も、季節の移ろいを告げてくれます。
戦後、生活に余裕のない時代、長く浴衣姿の少ない「とうかさん」でしたが、日本が豊かになると共に、近年、浴衣姿での参拝客が多くなったのは、世の中が、“ゆかた” いや、豊かになった証しでもありましょうか・・・。
ところで、お祭りを演出するのは、中央通り一帯に並ぶ露店の屋台ですが、屋台と言うと、遠霞む私の青春時代、恥ずかしながら50年余りも前の1960年代には、この中央通りの両側の歩道は、毎日、夕方5時頃になると、どこから引かれてくるのか、たくさんの屋台が、100メートル道路(平和大通り)まで、ずらりと並び、さらに平和大通りにも、たくさんの屋台が、あふれるようにお店を出しておりました。一帯は日暮れと共に、昼の顔から夜の顔に変身していました。
当時の流川・薬研堀の歓楽街には、何か今より活気にあふれていたようなスタンドやクラブがひしめいていましたが、食べて飲めるお店は限られていて、少なかったので、例えば、国際ホテルの横の路地裏、通称「なめくじ横丁」の居酒屋で、小鰯の刺身や、おでん酒で下地を入れるか、その中央通りの屋台等で、安く一杯やって、流川・薬研堀へ繰り出して行くかしておりました。そのあとは、ハシゴにハシゴ、午前様に相成る訳・・・です。自慢にはなりませんけど、当時、私は独身でもあり、給料のほとんどが飲み代に消えていましたが、飲み屋のツケは一円たりとも踏み倒した事はありませんでした。でも、飲まずに貯金していればねぇ・・・ハハハ。
また、あの頃、夜の店の営業時間の規制はなく、朝までやっていましたから、しばしば、飲み屋から会社へ出勤して行った猛者もいたようでした。しかし、中央通りの両側の歩道に並んでいた屋台のお店は、朝の5時になると、きれいに水を流して、一夜の夢を残すことなく姿を消し、見事に普段の街の昼の顔に戻っておりました。もう、半世紀も昔の・・・広島昔話になります。

さくらんぼ娘三人姦(かしま)しく    ひろし
水中花涙に暮るる日も美(は)しく    ひろし

「とうかさん」は、昔、8日・9日・10日の3日間でしたので、人に呼ばれた時の私のポケットジョーク?・・・「何か用か、ここのか とうかさん!」

☆6月5日(日)の街頭行動でのチラシ配りなどのご支援、何かとお忙しいとは思いますが
よろしくお願い申し上げます。

                                      煙石 博

2016年6月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : masayukien

悪茄子(わるなすび)

2016年5月15日   悪茄子(わるなすび)

雨の日はうっとうしくて、嫌なものですが、庭の草花に水やりしなくて良いので、内心ありがたい雨だと思ったりしています。猫額の地べたにも、自然に生えた野草を抜かずにおいてやると、そこそこ可憐な花を咲かせてくれます。抜かずにおいた野草で、今、花を楽しませてもらっているのが、ハルノノゲシです。散歩道でも、よく目にする丈の高い野草で、黄色いタンポポに似た花をつけています。もともと、中国から入ってきたもので、古書には、五臓六腑の邪気を払い、老化を防ぎ、滋養強壮効果のある薬草として紹介されていて、古くは食用にもなったらしいのですが、食す・・・勇気はありません・・・。
また、散歩道で時々見かけるのは、北アメリカ原産の帰化植物で、花は愛らしく可憐で、かわいい実をつけるのに、茎や葉にとげがあるからでしょう、かわいそうな名前がつけられた悪茄子という野草の淡紫色の小さな花です。
そもそも、証拠も無いのに大変理不尽な濡れ衣を着せられて、ひどい目にあわされている私の胸中は、人間性善説が影をひそめ、性悪説へウエイトがかかっている思いなので、こんな句が・・・

   悪茄子性善説の世に薄れ   ひろし

   悪茄子性善説も捨て難し   ひろし
   
どちらの句がどうか・・・。

皆様には、引き続きご支援を頂き、心よりお礼を申し上げます。
5回目の街頭行動は、6月5日 日曜日 お昼の11時集合ですが、当日は、広島の三大祭りのひとつ、『とうかさん』の最終日で、人の流れもいつもより多いでしょう。一人でも多くの方にチラシを受け取って頂き、署名も頂きたいと願います。街頭行動には、多くの皆様のご参加を頂けると幸いです。

ところで、5月11日の夜、私の住んでいる町の町内会総会があり、その会の最後にチラシを配って、私の身に起こっているえん罪の真実を話しました。私のような被害者を私のあとに一人でも出さない為に、この真実を一人でも多くの皆さんに伝えて頂きたいとお願いしました。

また、私の事件を取材し「冤罪ファイル」という雑誌にも書いて下さっているフリージャーナリストの片岡健さんが、私の件をツイッターにのせて下さっていますが、私が本通りで街頭活動をしている映像も見ることができ、リツイートやフォローして下さっている方が多いということがわかりました。「証拠がないのに有罪」というのはおかしいという事を、一人でも多くの方に伝えて頂く事は、大変ありがたい事です。
証拠がないのに有罪にされたという私の事件を知ってらっしゃる方ひとりひとりが、一人でも多くの方にクチコミやネットで広めて頂く事で、理不尽な濡れ衣・えん罪を晴らす為の力にもなると思います。

                                       煙石 博

 

2016年5月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : masayukien

祝・印税  〈夢の印税生活は?・・・夢だった〉

2016年5月1日    祝・印税  〈夢の印税生活は?・・・夢だった〉

この間、嬉しい事がありました。現役時代に、仕事のパフォーマンスで作詞した歌がいくつかあります。その中の、広島のご当地ソングで、のちにカラオケにもして頂き、私自身も出かけた時には愉しみにリクエストもしておりましたが、「比治山慕情」の印税が、久しぶりに振り込まれました。印税は、放送で使われたり、ステージで歌われたり、カラオケや有線でリクエストされたりした回数から計算されるもので、まさに、支援して下さった皆様の、1回1回の賜物ですから、大変なことなのです。それと、ちょっぴり裏話をしますと、印税は、1回かかると、1円・2円の世界ですから、これの積もり積もったもの・・・。それに、なにしろ、全国区でなくて地方区なもので、地域的に知る人ぞ知るという強さと弱みがあります。更にもうひとつ、その1円・1円の積み重ねの印税は、銀行への振込み手数料の関係で、3000円を超えないと振り込みはありません。こうした印税は、3か月ごとに集計されるものですが、送られてきた「比治山慕情」の著作権分配明細を見ると、2013年6月期として、それまでの前回繰越金2601円、今回支払金62円、合計2663円等とあり、その後、3か月毎に加算されていき、2015年12月期に、総合計3346円となって、めでたく3000円を超え、このほど振り込まれたものです。一方で、日本作詞家協会への会費(月額にすると××××円)を、納めなければなりません。そういえば、作詞家協会の会費をぼつぼつ払わなくちゃ・・・。ともかく印税は、私にとって、受け取る金額の多少ではなく、皆様、おひとり・おひとりのご支援の賜物ですから、本当に嬉しいことです。心よりお礼を申しあげます。

ところで、明治の半ば頃、正岡子規が、広島で十数句詠んだ句の中に、柳の句が二句もありました。      

            広島は柳の多きところかな   子規      

            上下(うえした)に道二つある柳かな    子規

明治時代の広島には、子規の目にも、詩心を昂らせる程、柳が多くて、町の風情を醸していたようです。薄田太郎さんの「がんす横丁」にも、当時の広島の町には、たくさんの柳の木が植えられていて、柳は広島のシンボルとありました。今でも名残の柳がわずかに残っています・・・。「比治山慕情」の歌詞に詠みこんだ、「♪♪柳青める京橋川よ~・・・」その柳も、すでに、しなやかで逞しい夏柳へと姿を整えつつあるようです。

    風柳天地動転したる河岸(かし)   ひろし      

          夏柳寂と枝垂(しだ)るる水鏡    ひろし

ごめんなさい、つい、久しぶりに嬉しい出来事なので、私事になりましたが、私のえん罪についても多くの皆様の、おひとり・おひとりからの署名やら、温かいカンパなどのご支援を頂き、厚く厚くお礼を申しあげます。長い闘いになっていますが、ご支援よろしくお願いするばかりです・・・。                                                                                                                                           煙石 博

2016年5月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : toshihiro

街頭行動ありがとうございました

2016年4月11日       街頭行動ありがとうございました。

束の間の花の季節で、何かと行事や予定の多い、一番忙しい時期の街頭行動となり、申し訳ありませんでした。当日は、寒くもなく、暑くもなく、お天気にも恵まれたこともあり、たくさんの方に訴える事ができました。ご参加頂いた皆様に、心よりお礼を申しあげます。私の為に時間をさいてかけつけてくださり、一生懸命チラシ配りや署名のよびかけなどをして頂き、心より感謝しています。私も、皆様の熱意に支えられて、理不尽な冤罪の思いを必死に訴えることができました。

今回は、通り掛かった方が、マイクで訴えている私に近づいてきて、「煙石さんの冤罪の事は知っとるよ。負けんようにがんばりんさい。」と言って握手しながら励まして下さった方も数人ありました。また、街頭行動を終えてマイクを置いた直後、女子学生らしき数人から、それぞれに「頑張って下さい。」と優しい言葉を掛けられて、握手を求められたので、今までに無かったことで、私も一瞬テレながら「よろしくお願いします。」と応じました。

皆様の署名活動や、街頭行動を通じて、私はもちろん、家族ともども元気をいただいております。

ありがとうございます。

煙石 博

2016年4月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : toshihiro

えん罪救済の新たな幕開け  

2016年4月3日     えん罪救済の新たな幕開け
                                                     (イノセンス・プロジェクト参加報告)

近年、アメリカで大きな成果を上げて注目され、世界的な広がりとなっている「イノセンス・プロジェクト」というネットワークがあります。これは、えん罪を訴える人々を無償で支援する団体ですが、立命館大学を中心に、日本版の「イノセンス・プロジェクト」をスタートさせるというシンポジウムが、立命館大学大阪茨木キャンパスであり、これに参加してきました。弁護士さんらしき方や支援者らしき方々など130名くらい参加しておられました。

イノセンス・プロジェクト プログラム

プログラムは上記の通りでしたが、アメリカの先生からイノセンス運動の意義や救済例、成功例などを聞きました。アメリカでは、このイノセンス・プロジェクトによって、過去数十年間で、えん罪原因は科学的に究明され、刑事事件において用いられる様々なルールにも重要な変更が加えられてきて、科学的研究が、法律家・警察官・裁判官、そして法そのものにも影響を与えてきたそうです。例えば、DNA鑑定によって、すでに330人以上の人々が、雪冤されているということです。台湾の弁護士さんからも、台湾の実情と雪冤を勝ちとるまでの大変なお話もありました。
冤罪の問題は、現在、世界中で議論されていますが、虚偽の自白や、誤った科学的証拠、不適正なラインアップは、世界のどこにでも起こり得るもので、アメリカのえん罪事件の経験や教訓が、日本においても、誤判原因の解明に役立つことを願っているというようなお話がありました。
私の場合は、証拠も無いのに、「疑わしきは罰せず」どころか、疑わしくもないのに、推認で有罪。防犯ビデオにお金を盗っている映像は全くないのに、有罪。広島高裁では、防犯ビデオの死角でお金を盗ったとして控訴棄却・有罪(実際のビデオを検証しても、防犯ビデオの死角などありませんでした。)という論理矛盾と、非科学的な誤判でえん罪となった訳ですから、私のケースは、日本の警察・検察・裁判所は、遅れているどころか、とてもひどい実態であることをそのまま露呈しているえん罪であるということで、またまた怒りがこみ上げ、何とかならないものかと憂慮いたします。
 後半のパネル・ディスカッションでは、これまで実績をあげて来られた弁護士さん方による、数々の雪冤に至る、苦闘の経過をお聞きしましたが、力強く熱のこもった説明に心を打たれました。
 シンポジウムのクロージング挨拶では、「えん罪を見て見ぬふりをしてはいけません。日本では、今こうしている時も、冤罪に苦しみ、泣き寝入りをしている人がいるし、えん罪で死刑執行される人がいる事を忘れてはなりません。えん罪救済は、自分たちの問題として考えて、取り組んでいかなければいけません。」というお話が心に残っています。
 午後1時から、時々休憩はありましたが、午後6時30分過ぎまで、中身の濃い、レベルの高いシンポジウムでした。この日本版イノセンス・プロジェクトは、供述鑑定部門、科学鑑定部門、DNA鑑定部門に、それぞれ専門家のネットワークを広げて、えん罪の救済に当たり、えん罪を出さない為の刑事司法の質を上げていけたらというえん罪救済の頼もしいネットワークです。 多くの支援者・協力者を頂き、アメリカの様な成果を大いに期待します。
2016年4月4日 産経新聞    に掲載されました。

朝日新聞デジタルニュース 朝日新聞デジタルニュース に掲載されました。

  このイノセンス・プロジェクトの情報は、インターネットから福島弘増さんと、大阪の支援者水野喬さんなどから教えて頂いたものですが、水野さんには一緒に参加して頂き、ありがとうございました。
 私も早速4月2日に、申込書に必要書類を添えてえん罪救済センターに申し込みました。

煙石 博

2016年4月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : toshihiro

これじゃぁ 日本は、法恥国家?

2016年3月15日    これじゃぁ 日本は、法国家?

 私の冤罪事件を、これまで2回記事にして、ほぼ真実を明らかにしている「冤罪File」のNo.23(2015年6月号増刊)では、巻頭インタビューで、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏が 「~言ってみればね、警察、検察、裁判、そしてメディアという非常に強力な権力を握った、権力を持っている4者が、謀議したわけじゃないだろうけど、お互いにつながって、やってもいない犯罪をでっちあげて無罪の人を有罪にしてしまう、これが冤罪なんですよ。権力犯罪です。」と話しています。実にその通りです。私のケースも全くそれです。私は何も悪い事をしておりません。善良なる一市民です。いや仕事柄、善良すぎるほど善良なる一市民として生きてきました。  そもそも、私の冤罪にかかわった人達、まず市民に最も近い所にいる筈の警察の刑事が、正直に生きてきた私を、初めから犯人と決めつけ、真実や正義に頬かむりしたまま、「記帳台に置き忘れられた封筒を私が手にして、少し歩いた店内で、お金だけ盗って、また元の記帳台まで歩いて行き、封筒を戻した。」という常識では考えられない窃盗ストーリーをでっち上げたことが過ちの始まりで、最も許されないことです。(※私は封筒にさわっていないので、封筒にも中の税金の納付書にも私の指紋はついていませんでした。もちろん防犯カメラの映像にもお金を盗っている映像は全くありませんでした。) 刑事は、無実を訴える私の声に全く耳をかさず、強引に自白ばかりを強要しました。そして検事は、盗ってもいない私にひたすら示談を勧めるばかりでした。更に、疑わしくもない私を、証拠がないのに推認で有罪にした広島地裁・広島高裁の検事と裁判官たちは、私の人権を蹂躙し、人生も失わせて、真っ黒に塗りつぶしたのです。 こんな事があってはいけません。

日本は法治国家の筈です。証拠がないのに私は有罪にされています。 「疑わしきは罰せず」ではない、私の場合は、疑わしくもないのに有罪にされています。

  上告して1年3か月を過ぎています。最高裁判所の裁判官の皆様は、公正な良識のある判断をして下さるものと信じています。
                          ひろし