2020.10.11 この日は、私が、8年前、窃盗犯にデッチ上げられた忌まわしい日…です。

2020年10月11日   この日は、私が、8年前、窃盗犯にデッチ上げられた忌まわしい日…です。

 私にとっては、ついこの間の事の様な8年前(2012年)の10月11日(木)の朝、確たる証拠も無いのに、9月24日(月)に、銀行で、客が置き忘れたとするお金を盗ったと決めつけられ、何も悪いことをしていない私が、突然やって来た二人の刑事に逮捕されて、窃盗犯に仕立て上げられた屈辱の日です。
 この時の模様は、前回の10月1日のブログでも綴りました が、それを、是非もう一度、読んで頂き、信じられない様な真実をご理解頂きたいと思います。そこでは、8年前に不当逮捕された時の真実の一端を綴りましたが、その後、4年5ヶ月に及ぶ、長く苦しい冤罪との闘いの中で、これは、私だけの事ではなく、私の様な冤罪に巻き込まれて、人生を失い、悔し涙を流し、泣き寝入りをされる方々が、後を絶たない事になると感じて憂慮し、そんな事がない事を願って、改めて、ブログに書き綴りました。

 あの日の事は、今でも鮮明に記憶しています。定年後、私の講演料などの収入の振込み先を、家の近くの広島銀行大河支店にしておりましたので、たびたび、当行に出入りしておりましたが、事件があったとする9月24日(月)の朝に、預けていた500万円を引き出しに行きました。(これは、別の銀行から振り込んでもらっていたお金で、前の週の金曜日に、銀行の担当者に電話して、「9月24日(月)の朝9時過ぎに、500万円をおろしに行きますので、用意しておいて下さい。」と、お願いしていたものです。その9月24日(月)の朝9時過ぎに銀行に行った時、この事件にあいました。

 それから半月以上も後の、10月11日(木)の朝、突然やって来た二人の刑事は、初めから 私を犯人と決めつけて、銀行で、客が置き忘れたとするお金を盗った、と言うのです。しかも、防犯カメラの映像に、それが映っているというので、私には全く身に覚えの無い事であり、「それじゃあ、ここで、その映像を、パソコンか、ポラロイド写真にしてでも見せて下さい。」とお願いするも、刑事は「見せる訳にはいかない。」の一点張り。(裁判になって明らかになった映像には、当然、お金を盗っている事を証明する確たる映像はなかったので、見せられなかった訳です。)
 しかも、私はお金を盗っていませんから、「何のお金か。」と聞くと、「年寄りから集めた金だ。」と言うので…私には何のことだか全くわかりませんでした。裁判になって、初めて知る事になったのは、そのお金は、客が支払う予定で持って来たという66,600円が入った?とする市・県民税、そして、その納付書(セップ)が入った封筒でした。刑事が作った、とんでもない犯行ストーリーは、私がその封筒を盗って、7歩か8歩、歩いたところで、 66,600円の現金だけを抜き取り、誰の物かがわかる証拠となる、市・県民税の納付書(セップ)だけを残した封筒を持って、また歩いて戻り、わざわざ、元の記帳台の全く同じ位置に戻したというものです。そんなバカな…あり得ない犯行ストーリーです。そんな事を絶対にしていない私は、しばらく待たされたのち、払い出しの500万円を受け取って何事も無く帰宅しました。
 また、逮捕しに来た刑事に、「私が、お金をいくら盗ったと言うのですか?」と聞くと、「言う訳にはいかない。」と言って、答えてくれませんでした。
 無くなったお金がいくらだったのかを知るのは、逮捕されて広島県警南警察署の留置場に入れられて1週間位後でしょうか、心身共に疲労困憊してヘトヘトになった頃始まった取り調べではない、自白誘導の為の、取り調べと称する拷問の様な時間の合間に、「ポリグラフ」での(うそ発見器だと思いますが)チェックを受けた時、その時の検査官から、金額は66,600円だった事を知らされました。ポリグラフチェックの結果は、私はお金をとっていないのですから、異常が出る訳が無く、私に有利に働くと信じていました。しかし、結果は知らされませんでした。

 また、後に裁判になって、持ったと決めつけられた封筒に、私の指紋が無かった事も明らかにされましたが、これには妙な話がありました。それは、取り調べ中に、若い刑事が、(客が置き忘れたとする)「封筒の指紋の検出が出来ました。」といって、ビニル袋に包まれた封筒を、私と、取り調べの刑事が向き合っている机の真ん中に、ポンと投げ置きました。その封筒には、たくさんの指紋が青く?鮮やかに浮かび上がっていました。刑事は、「薬品を使うたけぇ、こうゆう色になっとるんじゃ…」と説明しましたが、それ以上の事は話しませんでした。多くの指紋がついている封筒を見せられた私は、「その中に、私の指紋がついているんですか?」と聞くのが恐ろしくて…聞けませんでした。結局、私の指紋は検出されなかったのですが、私を自白に追い込む為の、心理作戦に利用したのです。

 改めて、10月1日の私のブログ「冤罪は人災、犯罪です。~あえて、あの日の事を…」怒り‼も、是非、再読して頂ければ…と思います。   前回10月1日のブログはコチラです。

 なぜ、罪もない私を犯人にデッチ上げたのでしょうか…、今でも全く理解できませんし、まるで犯罪の様な行為だった…としか思えません。このような事が、多くの皆様に起きないようにと願っています。
 ところで、広島弁護士会の主催で、「市民法律講座」が、11月12日(木)から毎週木曜日、5回にわたって開かれます。その3回目の11月26日(木)の講座の講師は、私の最高裁逆転無罪を勝ちとって下さった、弁護士の久保豊年先生で「有罪率99.9%の壁~元アナウンサー最高裁逆転判決を素材に~」と題して、午後6時~7時30分まで話されます。
 会場は、広島市中区上八丁堀の広島弁護士会館3階大会議室です。ご都合のつく方は、ご参加いただければ幸いです。

 講座のパンフレット・参加申し込み書(PDF)はコチラです。

 多くの皆様のお陰で、最高裁、奇跡の逆転無罪を勝ちとる事が出来ました。心より御礼を申し上げます。めっきり弱くなりましたお酒も、おかげ様でおいしく頂ける様になりました。末筆ながら皆様のご健康とご多幸をお祈り致します。

    きずなとは心に沁みるぬくめ酒     ひろし

    百花みな力の限り野紺菊のこんぎく       ひろし

                                      煙石 博

2020年10月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : masayukien