2021.10.1  あれから9年…。改めて四畳半独房日記・備忘録 ⑤ 爪楊枝

2021.10.1  あれから9年…。改めて四畳半独房日記・備忘録 ⑤ 爪楊枝

 あれから9年になりますが、9月、10月は、私にとって、又、家族にとっても…私が何も悪い事はしてないのに、何が何だか、信じられない理不尽なえん罪に引きずり込まれた、あの日、あの時の、大きな傷跡が残っている月です。晴天の霹靂の如く振り掛かって来たぬれ衣…。
 あの日(2012.10.11)から、無実を晴らす為に闘った4年5ヵ月の地獄の日々を忘れる事が出来ない事と、煙石に振りかかっているえん罪の不条理を目の当たりにして、「見て見ぬふりはできない!他人事(ひとごと)ではない。明日は我が身、絶対に許せない!と立ち上がって闘い、ご支援下さった多くの皆様の、勇気とエネルギーに、改めて生きて行く光と力を頂いた事も忘れる事は出来ません。 本当に有り難う御座居ました。――感謝――

限りあるよわい感謝の十三夜  ひろし(今年の十三夜・のちの月は、10月18日)

 ところで、俳句を趣味として来た私が、どうも気になっている事の1つに、季節の移ろいが、今年の春先から、何かにせかされているかの如く、身の周りの花々が、「咲き急ぎ、散り急いで」来ている事と、季節の折り目、節目も、先へ先へと急ぎ、早くなっている事に気を掛けています。
 これを、これまでのブログで振り返ってみると、4月1日の「ふるいけや…」のブログから9月1日のブログより抜き出してみます。

 ①暖冬ののち、例年より早く2月半ば頃の早春から、早くより暖かくなって、急ぎ足で、一気に春本番へ向かった。
 ②水仙、梅、椿、桃、馬酔木(あせび)…等、ほとんどの花々が、例年の様な開花の順では無く、あわてて咲き、皆、あわただしく花を散らして仕舞った。
 ③桜の開花が随分早く、広島は全国一早くて、3月11日だった。
 ④今年の梅雨入りは、異常に早く、広島の場合、広島に夏を告げる、浴衣の着初め祭「とうかさん」(毎年、6月初めの行事)の声も聞かない3週間も早い5月1日だった。
※穏やかならぬ気候が続き、麗しく美しい日本の気候を忘れて仕舞いそうです…とあり。
 ⑤例年、10月過ぎに咲いている、私が育てている野菊(野紺菊・のこんぎく)の数株が、5月初めに蕾を付け、5月半ば頃から咲き始めて、夏の昼顔と一緒に咲いた(6月終わりまで咲く…)
 ⑥同じく、私が育てている大待宵草(月見草)が、例年より異常に早く、6月16日から咲き始め、9月初めには、これも例年より早く花期を終えようとしていた。
 ⑦梅雨入りが早くて、7月初め。そして、ご記憶でしょうか、早い梅雨明けとなり、いきなりやってきた夏本番の超激暑。そのまま焼き尽くされて仕舞うのではないかと思われる様な…、天気予報でも「危険な暑さ」と表現される程の、過激な暑さの日々が続いた。その後、お盆前の8月10日頃、広島・呉を通過した、小さな台風9号が、置き土産の様に残した感じの梅雨前線や秋雨前線の様な前線が、(この時期には、これまでにも無かったと思いますが…)1週間以上にわたって日本列島に横たわり、西日本を中心に記録的な大雨をもたらし、各地に大きな被害が出た。

 本当に大変な夏でしたが、お盆は連日雨の異常な日々…。この雨を境に、激暑、猛暑も、急激にエネルギーを使い果たしたかの如く、誰かが、突然、激暑のスイッチを切って、舞台を秋に切り替えたかの様な…急発進に戸惑わされた、そんな秋の始まりを感じました。

 よく観察していると、今年は、季節の移ろいが、先へ先へと急いでいて、半月以上は、早くなっている様な気がしています。
 そして、9月7日には、例年より25日も早い富士山の初冠雪が報じられました。
TVニュースで、しっかり雪を戴いた、美しい富士山を見ましたが、約半月後、気温が急に高くなり、雪が消えて仕舞ったとか…。消えたとは言え、異常に早い富士山の冠雪には違い無い様です。
これから先、麗しく深まり行く秋であります様に…。日本の四季が、早く、ノーマルな優しい移ろいを取り戻して欲しいと願うばかりです。

     秋の空生きてしみじみ昼の酒   ひろし


改めて、四畳半独房日記・補足・備忘録⑤

(これは、私が体験した特異で嫌な記憶を、正しく記録に残して置きたいと言う思いから書き綴っています。)

 やむなく飲む事となって、結局、食後、食後に飲んだ白湯が、飲んでみると、結構おいしいものであると知った事を、前号で書きましたが、ブログをお読み頂いた方からも、白湯は体に良いと言う事をご返事で頂きました。 ありがとうご座居いました。
 よろしければ「白湯(さゆ)満タン!」試しに飲んでみられても良ろしいかと思います。 私も、最近、白湯を作っておいて、時々、飲んでおりますが…私の場合、歯痒はがゆい事に、どうも白湯を飲むと、薄気味悪い狭い長方形の独房と、ネチャネチャする感じのビニール畳、そして、ぬれ衣を着せられた悔しさと怒りに燃える私の前に、冷たく非情に立ちはだかって居た鉄格子が、まぶたの裏に、残像として浮かび上がって来るようで…まだまだ、少し苦(にが)く感じ、残念で淋しいと言うところが本音の思いでもあります。
 食後の白湯で思い出したのですが、朝の洗顔と歯磨きは順番に1人ずつ出来ますが、私は、歳のせいで、食後に、どうしても歯の間の汚れを取り除く為に、歯間ブラシと爪楊枝を使っていましたが、これらは絶対に房内には持ち込む事が出来ない様で…凶器となるからだろうと思います。 それで思い付いたのが、取り調べ室で接見する嫌な刑事に、取り調べ前、「何か飲むか?」「お茶か、コーヒーか?」と聞かれた時、事情を説明して、「楊枝を使わせて欲しい」と頼みましたら、楊枝を持って来て手渡され、刑事の看視の前で、楊枝を使う事が出来ました。外にも、房内で使う事ができず、不自由したものが、いくつかありましたが…。              ――次号へ続く――

 ※これまで、広島市南区丹那町にあった広島県警南警察署の新築工事が、10月から、広島市南区出汐町の旧陸軍被服支廠跡の北の一区画で始まる予定です。私が不当逮捕され、28日間留置されていた忌(いま)わしき思い出が残った留置場も、新しいものになる…と言う訳です。

   秋の空うそ偽りの無き高さ   ひろし(2012年10月、留置場にて)

 ※朝20分だけ、外の狭いベランダで外気を吸わせてもらえます。

   昨日今日さらに明日へ鰯雲   ひろし

  お身体ご自愛下さい。 煙石 博 

2021年9月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : masayukien