コロナの事も気になりますが…銀行の防犯カメラ、1秒の空白は何…?

2020年5月30日 コロナの事も気になりますが…銀行の防犯カメラ、1秒の空白は何…?

 コロナウイルスと向き合う日々を余儀なくされる毎日が続き、色々な対策が講じられて来た中で、様々な事も見えた様な気がします。例えば、国と地方自治体の権限等のあり方も…それでいいのかどうか…。自粛の形や、経済対策…。又、心配される第2波・第3波の流行にどう備えるのか…。そして、近年、日本はオリンピックに向けて(1年延期となりましたが…)外国人観光客を当て込んで、経済面でも膨らんできた社会…それを当てにしていた業界、お店等がどうなって行くのかも心配されます。

 さらに、オリンピックが開催出来たとしても、世界中が、コロナウイルスという不安定要素を抱えてしまった中で、選手は勿論ですが、外国から多くの皆さんに来て頂けるのかどうか、そして、どうおもてなし出来るのか…。その前に、いつになれば、安心して外国人観光客を受け入れる事が出来、その対策をどうすればいいのか、どうすれば、コロナショックから立ち直れるのか、あれやこれやと憂慮される所です。

   雨粒の涙顔なる苔の花   ひろし

 そんな混乱のさなか、突然、降って湧いた、黒川検事を絡めての検察官の定年延長問題を巡る、不信一杯な話…「検察庁法改正案」は、検察OBや、一般世論の反対意見も高まり、結局、見送られましたが…。今回の事、とても良かれとは思えません。

 私は、定年過ぎて、人生の最後で冤罪と言う悲劇を体験し、「警察・司法の世界が壊れている」と言う、本当に嫌な事を身を持って知る事となりました。この体験から、他にも多くの冤罪被害が出ていて、日本の司法の有罪率99%以上と言う数字は、それを物語っていると言う事も知りました。黒川検事と検察官の定年延長を巡っての国会でのやり取りを見ているうち、広島地裁、広島高裁で、私が受けた信じられない、ひど過ぎる裁きを思い出しました。私も、そんな嫌な事は忘れたいのですが、警察・司法への不信感は拭いきれず、再び冤罪への怒りが込み上げて、やり場のない思いでいます。私が経験した警察・司法の許されない真実の一端を思い返してみます。これは、今のままだと、私だけでは無い、誰の身にも降りかかって来ると言う大問題で、絶対に、他人事(ひとごと)ではありません。
 まず、私の冤罪事件は、警察官が、善良なる一市民の私を、常識で考えても有り得ない、筋も通らない犯行ストーリーをデッチ上げて、逮捕状もなく、私を逮捕して手柄にした事から始まりました。警察官がデッチ上げた犯行ストーリーは次の通りです。

 ◎私の住んでいる町内の、いつも出入りしていた、広島銀行大河支店の狭いロビーの記帳台に、女性が置き忘れた?とする封筒を、私が盗って、数歩、歩いた場所で、中の66,600円(現金だけ)を抜き取り、そのあと、わざわざ元の記帳台まで歩いて行って、元の記帳台の同じ場所に、税金の納付書が残った封筒を戻したと言うものです。これらの事を、狭い銀行で、行員やお客さんのいる衆目の中で行ったというのです。

 ※お金を盗ろうとすれば、まず、発見した封筒を手にして中を覗いて、お金があると言う事を確認しなければ、盗ろうという動機は起きないのに、後に見せてもらった防犯カメラの映像には、勿論、そんな場面はありません。また、金を盗るのであれば、封筒ごと全部盗って帰るし、わざわざ証拠にもなる封筒を記帳台まで歩いて行って、戻して帰りません。しかも、その封筒には、私の指紋は、検出されていません。私は、その後、前もって払い出しをお願いしていた500万円を受け取って帰宅したというものです。

◎逮捕状も無く逮捕されて、広島県警南警察署の留置場に入れられましたが、取り調べは、とても取り調べと言うものでは無く、私が盗っていない事を、声がかれる程、一生懸命に説明し訴えましたが、全く耳を貸さず、刑事は「防犯カメラの映像に盗った所が映っている。証拠は沢山ある。」と、強調しながら、映像を私に見せる事なく、28日間も、留置場に入れて精神的苦痛を与え、机を叩き、威嚇して、ひたすら、盗っていないのに盗った事を強引に認めさせようと、自白を迫るばかりでした。

 ◎警察官は、初めから、盗ったお金を「左手で左胸のポケットにねじ込んだ。」としたが、銀行に着て行ったシャツは、左胸にポケットの無いシャツである事が、防犯カメラの映像で確認出来ました。結局、裁判では、盗ったお金を、どこにどうしたかについては、一切触れないで、初めから、警察官のデッチ上げたストーリーを鵜吞みに、論理矛盾を隠そうとするもので、非科学的で理屈の通らない有罪ストーリーを正しいと認め、有罪へのエスカレーターに乗せられた様な壊れたものでした。「警察・司法」の組織に自浄能力が無い事なのか…。こんな事はあってはなりません。悪い刑事の、卑劣で執拗な自白の強要に負けそうになりながら耐え、自白も、示談もしないで、裁判する事に決めた後、証拠の防犯カメラの映像の一部、数秒間の物を、数カット見せられましたが、何が何でも、自白させる(お金を盗っていない私に、盗ったと言わせる)為に、修正したのではないかと思える映像もありました。※盗った証拠も無いのに、私を犯人にデッチ上げようとした刑事、数名に、何のおとがめも無いと言うのも、納得出来ません‼

 ◎さらに、広島地検の検事には、私が盗っていない事を必死に訴えましたが、「煙石さん、お金を盗ったか盗らないかは別にして、66,600円にイロを付けて、10万円払えば済む事です。」(のちに、「きりのいいところで10万円払えば…」と、表現を変えた様にも思いますが…。)又、この検事は、「私は、何回も防犯カメラの映像を見ましたが、あなたは、お金を盗っています。」と、自信たっぷりに説明し、私には防犯カメラの映像を見せる事なく、示談を迫るばかりでした。しかも、この検事は、私に示談を迫ったあと、私の家族と接見し、家族にも、防犯カメラの映像を見せる事なく、(お金を盗っている映像は無いのに)「私は、何回も防犯カメラの映像を見ましたが、お金を盗っているのは間違いありません。」と、説明して、身振り手振りで、この様にしてお金を盗んでいますと、大ウソをついて騙し、示談する方向に誘導しました。
 ※後に、裁判になって、防犯カメラの映像を公開してもらいましたが、私がお金を盗っている確たる場面はありませんでしたから、見せなかったという事です。

◎結局、広島地裁では、防犯カメラの映像にお金を盗っている映像が無いので、封筒に私の指紋がついていないのは、「封筒に指紋がつかない事がある。」とし、「封筒があった記帳台の上面に触れたのは、被告人、煙石だけだから、煙石が、お金を盗ったと、強く推認する。」として、懲役1年執行猶予3年と言う、あり得ない有罪判決が出されました。怒り‼(※防犯カメラの映像は、後に弁護士さんが専門の鑑定会社に頼んで鑑定してもらうと、私が、封筒に触れていない事が証明されました。)

 ◎そして、広島高裁では、「防犯カメラの死角をついて金を盗った」として、地裁と同じ有罪判決。これについては、狭い銀行の、数台ある防犯カメラの、ⒶカメラからⒷカメラへ移動する間、なぜか、私の姿が映っていない1秒間があったのは確か…。しかし、専門会社が、狭い銀行内の防犯カメラを設置する時、そう言う空白は作らない様にすると思いますし、私が映っていない1秒の時間があった事に加えて、その1秒でお金を盗ったと推認された事が…腑に落ちません。しかし、1秒の空白がある映像でも、それを見ると、私は、ただ自然に歩いているだけの動作しかしておらず、この1秒に、金を盗って隠す様な仕草を推定する事は無理。とにかく、1秒では、お金を抜き盗って、隠す事は出来ません。

 話は、初めに戻りますが、コロナ問題で大変な時に提出された、黒川検事長を絡めての、検察官の定年を巡る問題は、不透明で、納得出来そうもなく…クローズアップされる形となった黒川検事長は、新聞記者と賭けマージャンをしていた事で、辞意を表明。これで幕を引く様な問題では無さそう…しかし、彼が、これまでにどんな仕事をして来たか、その一部を、新聞やTV、ネット記事で見ると…一般国民には納得し兼ねるものが幾つもあり、その大きな不信感に、冤罪の被害に遭って、人生も、多くの友人・知人を失った私も、憤りを覚える所です‼・・・いささか疲れました。マグマの様にたまっていた怒りが、又、又、爆発したもので…お許し下さい。
 最後に、新型コロナウイルスは、簡単には退治できない様で、ワクチンが出来る迄、当分、不自由な生活をしながら暮らしていかなければならないと言う事の様です。
 今はまず、コロナ対策ですが、同時に冤罪等を起こさない、司法を正す改革もお願い出来ませんでしょうか。

      憂い事あるやにバナナ湾曲す    ひろし
      フーテンの寅は昭和やバナナ買ひ  ひろし

 コロナウイルスには、まだまだ油断できず…。おん身ご大切に。共に頑張りましょう。
特筆 私の無罪判決が出た時の最高裁の裁判長、「鬼丸かおる」元最高裁判事が2020年春の叙勲で、「旭日大綬章」を受けられました。心よりお祝い申し上げます。

      旭日にかおるや富士は薫風裡(くんぷうり)  ひろし

煙石 博

2020年5月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : masayukien