2023.3.1(旧暦2月10日)「改めて、嬉しい無罪判決」独房日記⑱「恐ろしい形相で…

2023.3.1(旧暦2月10日)「改めて、嬉しい無罪判決」独房日記⑱「恐ろしい形相で…

 新しい年になって、あっと言う間に弥生3月。近年、「子・丑・寅…」の十二支が言えない若者も少なくないらしいのですが、今年の干支(えと)は何だったかと、思い出そうとしても、「え~と、え~と」と、すぐに思い出せなくなってくるので、「えと」。と、ジョークにもなりませんが、既に思い出す感じで、今年は「うさぎ年」でした。
そうだからでもないでしょうが、歳月もウサギの逃げ足の様に、早く過ぎ去って行くような気がします。そう言えば、昔、よく使っていた「1月いぬる。2月逃げる。3月去(さ)る。」そして、「4月は…知らない。」とは、私のジョークで(笑)。そんな言葉遊びを思い起こしてみると、何となく妙に古めかしく、ふと、遠くなっていく昭和を感じさせる、昭和レトロな表現なのかなぁ~と思ったりしますが…。古い人間になって行きますねぇ。

     逆らはぬすべつむぎし柳の芽     ひろし

 ところで、先月2月1日のブログ「心癒される…ニュース」で、津市の地裁で、私と似た窃盗の濡れ衣を着せられた男性が、「防犯カメラの映像には、窃取した確たる映像が見当たらない」として、無罪判決が出された事をお伝えしました。
 改めて書かせて頂きますが、私の冤罪裁判については、弁護士の久保豊年先生を始め、多くの皆様の5年にも及ぶ、死にもの狂いのご支援・闘いのお陰で勝ちとる事が出来た本当にまれな、最高裁での逆転無罪でしたが、この度の津市の地裁での無罪判決は、私共の最高裁での無罪判決が、よき判例として、強く影響を及ぼしている事は確かで、私共も、大変嬉しく思うところです。
 本当に良かったと思いますが、私の様な、えん罪で苦しむ方が少なくなる事を重ねて願うばかりです。
 さて、このあと久しぶりに、独房日記を綴りますが、私の場合の自白とは…やってもいないのに、やった事にしろと言う、とても許す事は出来ない人権侵害。後に担当刑事や、それに関わった当時の上司からも、何の謝罪もありませんでした。(今でも怒り…。)私は何も悪い事をしてない訳ですから、彼らが何故、そんな事をしたのかわかりませんが、「警察は、出世の為の点数稼ぎで逮捕する」といった、信じられないような世間話を聞いた事があります。もしかして私を逮捕した事も…。

改めて、四畳半独房日記・補足・備忘録⑱「恐ろしい形相で…」
(これは、私が体験した特異で嫌な記憶を、正しく記録に残しておきたいと言う思いから書き綴っています。)

取り調べは、全く取り調べではありませんでした。刑事は、最初から私を窃盗犯と決めつけていて、私を犯人にするため強引に作文した犯行ストーリーの辻褄を合わせようと、ひたすら自白を強要するばかりで、(刑事みずから、私にウソばかりを並べたてて…私をだましながら、強引すぎる、都合のいい文言を作り上げようとする)ひどいものでした。
刑事は「防犯カメラに盗った証拠が映っているんだ!!」と強調するばかりで、私には、その映像は見せない。つまり、盗っていないと言う主張をあきらめさせ、示談の方向か、盗った事にさせ様と、方向づける為でしょう。私には映像は見せてくれない…見せられない筈で、お金を盗っている映像は無かったのですから…
 そして10月16日(火)のメモの最後に、「~今日の取り調べはきつかった。強引に自白を迫って来る刑事に「やってない!!盗ってない!!」と、喉が涸れる程訴えた。刑事は、机を、怖い程何度も敲いては、恐ろしい形相で私を威嚇し続けた。「お前は金を盗っている!!防犯カメラに証拠が映っているんだ!!」「盗っていないと言うお前は、ウソつきだから、防犯カメラの映像は見せない。見せると、又ウソをつく」。私「…?」その夜も、恐怖心の為、ほとんど眠れなかった、と記していました。
翌日、その事を弁護士さんに話すと、自信の無い事には、一切、拇印をつかない様にと言われましたが、実のところ、刑事は、余りにも執拗に自白を迫って来るのですから…自信はありませんでした。黙秘権を使えばいいと理解していましたが、刑事はうわ手、そうはさせてくれません。    ―――つづく―――

切り開く他なし明日へ春の星     ひろし

お身体くれぐれもお大事になさってください。        煙石 博

2023年2月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : masayukien