10月の忌まわしい怒りの記憶

2019年10月25日   10月の忌まわしい怒りの記憶

 「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉がありますが、今や、「天災は忘れぬうちにもやって来る」のか…。9月の台風15号の悪夢の様な被害もまだ鮮明なのに、10月には、台風19号が、東日本に例のない広域水害をもたらし、これまでに経験した事もない大きな天災となりました。何と言う事か…
 例年、日本の10月は、台風による多少の被害はあれ、一年中で最も過ごしやすく、快適な月である筈ですが、今年の秋本番、天高しの季節は、とんでもない台風が、悲惨な大被害を残して行き…言葉もありません。只々一日も早く復興への道が開かれる事を祈るばかりです。

 ところで、前回の10月1日のブログに、あえて書かなかった事がありました。それは、10月は、思い出したくない、忌まわしい記憶があったから…そんな事は早く忘れてしまいたいからでしたが、あれから7年経っても、やはり、嫌な思いを消す事はできませんでした。どうしても、納得出来ないし、怒りが込み上げてくるばかりです。10月は今でも心が沈みます。

 7年前の2012年10月11日(木)の、朝9時過ぎ、刑事2人が我が家にやって来て、私は全く身に覚えがないのに、最初から私を犯人と決めつけ、「金を盗っていない。」と、必死に訴える私を、逮捕状の呈示もなく窃盗容疑で逮捕し、私は手錠をかけられて広島県警南警察署の留置場、鉄格子の中へ入れられました。

 その日から家族を巻き込んでの長い地獄の日々が始まったのですが、刑事は、家に来た時すでに、私を犯人に仕立て上げる為の段取りを考えていたとしか思えない、強引なやりとりでした。最初から私を犯人に仕立て上げる為の大ウソを言い、理屈の通らない奇妙な犯行ストーリーに沿う様に強引に誘導し、自白(盗ってもいないのに、盗った事にしろと言う…)を迫るばかり。私を犯人にする為に、ウソばかり言って自白を強要しました。何の罪もない私に・・・絶対に許せません。

 刑事は最初から、「客が置き忘れた封筒から金を盗って、左手で左胸のポケットにねじこんだんじゃ。‼」「防犯カメラの映像に金を盗っとる証拠があるんじゃ‼」と言うので、何度も、それを見せてくれと頼みましたが、その映像を見せてくれませんでした。見せられないのは、そんなシーンは全く無かったからでした。

 そもそも、刑事がデッチ上げた犯行ストーリーは、広島銀行大河支店の狭いロビーの、2台しかない記帳台の一つに、客が置き忘れたとする66,600円入り?の封筒を、私が持って7・8歩、歩いた所で、金だけ抜き盗った後、市・県民税の納入書(忘れた人の住所・氏名が書かれている)が入った封筒を、又、7・8歩、歩いて、わざわざ、元の記帳台の同じ位置に戻したと言う奇妙なストーリーです。

 しかし、どう考えても、金を盗るなら、その封筒ごと、そのまま家に持って帰るでしょう。証拠となる封筒を、わざわざ記帳台に戻したりはしないでしょう。
 そうでは無かった証拠に、封筒には、私の指紋がついていませんでしたし、防犯カメラの映像を鑑定した結果、私が封筒にさわっていない事が明らかになりました。

 しかも、金を盗る前には、まず封筒を発見し、それを取り上げて中を覗き、何が入っているかを確認して、金が入っている事に気がつかなければ、盗る動機も起きないのに、勿論、そんなシーンは、防犯カメラの映像には、全くありませんでした。

 さらには、刑事は、左手で左胸のポケットに金をねじこんだとしましたが、のちに、当日着ていたシャツは、防犯カメラの映像から、全くポケットの無いシャツだった事も確認されました。なのに、どうして私が犯人とされたのでしょうか⁈ 常識的にも論理的にも、犯人であり得ない条件が揃っているのに…。

 そんな、理不尽で納得のいかないあれこれが、忌まわしく思い出され、この冤罪によって、大きなものを失ったくやしさ、腹立たしさがおさまりません。私は、何も悪い事をしていないのに、今考えても、余りにも理不尽で、怒りがこみ上げるひどい話でした。私の様な被害者を、私の後に出さないで欲しいと願うばかりですが、最近も、8月25日のブログにも書きましたが、愛媛県松山市の女子大生の誤認逮捕事件を始め、警察による、犯罪に等しい事案がいくつかあり、こんな事があってはいけない‼と憤っております。

 ところで、私にとって嫌な日、先月10月11日(逮捕された日)は、今年は、たまたま、十三夜、後の月(のちのつき)だったのです。9月の、十五夜、仲秋の名月は、満月のお月見ですが、満ちたるものは必ず、欠けて行くので、仲秋の名月に対して、この10月の十三夜の月は、これから満月になると言う、明日への希望を託す様な、縁起の良い月で、日本生まれのお月見です。昔から、後の月、栗名月などとも言われています。

 広島の十三夜は、うす雲が出て、おぼろがかった様な月が見えました。

     怨讐(おんしゅう)の晴れずおぼろの十三夜   ひろし

 私の事件の犯人を、広島県警は、なぜ逮捕しないのか不可思議です。怒り‼
 冤罪を、一人たりとも出してはいけません。それを、最初に作る事になるのは、警察です。事件に対して、公正、中立に、科学的によく分析し、論理的で筋の通る、誰にも納得のできる対処を願ってやみません。・・・冤罪は、まさに人災です。

煙石 博

2019年10月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : masayukien