2022.5.1(旧歴四月一日)  目は口ほどに物を言わない

2022.5.1(旧歴四月一日)  目は口ほどに物を言わない

 今年は、珍しく、新暦と旧暦のズレが、丁度1ヵ月違いの月が、2月1日(旧歴一月一日)。4月1日(旧歴三月一日)。今月、5月1日(旧暦四月一日)と、なっていて、他の月も、一年を通して、新旧の暦のズレは大きくなく、ほぼ3日~8日位の小さなズレ幅になっています。

 それが、どうなんだと言われると、私も困りますが、旧暦は、月と太陽との動き等から作られているものと言う事で、何か意味があるかも知れないと、気候等を、より注意して観察していこうと思っております。

 ところで、長引くコロナとの闘いで、やむなくマスクの着用を強いられて来ましたが、マスクと言うと、私らが昔からイメージして来た事は、元々、ノーマルでは無く、カゼをひいている病人が、養生の為に着用しているとか、漫画等に登場する銀行強盗のお決まりのスタイルのマスク姿…。どこか、うさん臭い、陰のあるイメージが付きまといます。

 しかし、現代は、コロナの防疫対策の為に、外に出ると、右を向いても、左を向いても、前も、後ろも、マスク、マスクで…。
 グループでいても、何か水くさくて、よそよそしく、冷たい雰囲気が漂っている様で、まるで、皆、マスク教団、マスク教の信者になって仕舞った様な風景にも見えて仕方がありません。それに馴れていく事も不安…です。
そんな、非日常が日常となっている事を自覚している事も必要かな、と思います。

 それにしても、私は、どうも、このマスクだらけの景色に馴染めず、むしろ、何かしら、不安とストレスすら覚え続けております。

     疫病に怖るる街の夏マスク   ひろし

 特に、マスクを着用しての会話は苦手で、話のやりとりに何か集中出来ず、目に見えないイライラが、積もりに積もるような気がしています。

     人を刺す程のマスクの目と合ひぬ   ひろし

 とは言え、昔のことわざに、「目は口ほどに物を言う」と言うのがあったり、「目の色を変えて怒ったり」という表現や、「目を三角にして、にらみつけたり」…時に女性に見とれて、目尻を下げる事があったりはしましょうが、目つきだけで相手に気持ちを伝えるには、もどかしく、目は口ほどに喋ってはくれない様です。

     あやしげなマスクメイクにだまされぬ   ひろし

 それと、これは、私だけではないと思いますが、どうも話をする時、相手の顔の表情を見ながら聞いていないと、今ひとつ、相手の気持ちを理解しづらく、会話も弾んでこない気がしています。
さらに、「喜怒哀楽」は、顔全体の表情でも発するもので、特に、口まわりには、「表情筋」と言うものがあって、コミュニケーションには、大切なんだそうで、マスクは、これらを全てさえぎっている訳です。歯痒はがゆい事です。

 目は口ほどに物を言う…とは言いますが、目は口ほどには、物は言わない。黙っていては、それぞれの意志は伝わりそうもありません。欧米ではマスクをとってもOKという所が増えております。日本でも早く普段が戻ってくれないものかと願うばかりです。

     コロナ禍の大逆境の風若葉   ひろし

尚、今回の四畳半独房日記・備忘録⑪「かわいそうな、おじいさんの話」は、紙面の塩梅で、次号に書かせて頂きます。   皆様のご健康をお祈りしています。
                                     煙石博

2022年4月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : masayukien