比治山慕情

 

2015年5月5日   比治山慕情

 前々回のブログで、冤罪の話ばかりではと思い、広島の花の名所・比治山について触れましたので、その余談として続けますが、この比治山の幾つかの展望台のうち、市内を一望できる観光スポットになっているのが富士見台の展望台です。この「富士見台」という名前は、広島湾の似島、別称「安芸の小富士」が望める事からつけられたものですが、その富士見台の展望台入口に、あの明治の俳人、正岡子規の句碑があります。

 鶯の口のさきなり三萬戸   子規

この句は、子規が日清戦争の従軍記者として大陸に赴く前に、郷里の松山にも帰っておりますが、広島に1ケ月余り滞在して、20句余り残している中の一句です。比治山から眼下に拡がる、のどかな明治の広島市街の様子を俯瞰して(当時は3万戸位の平和な暮らしがあり、比治山には今でもそうですが、鶯の鳴き声しきり…この山には、うぐいす谷と名付けられた谷もあります。)平和な広島のたたずまいを表現した一句だと思います。
 その富士見台の展望台からは、広島市街が見事に一望できますが、市街には幾本もの川が筋をなして流れており、水の都、広島の風情を感じとる事が出来ます。そして比治山の眼下を流れる京橋川は、この比治山に来て優美な曲線を描きながらしなやかに弧をなし、はるか広島湾へと流れて行きます。また、この京橋川には、その昔、西国街道(山陽道)の、京に向かう人たちの出発点との意を込めて名付けられた京橋が架かっており、その少し下流には、柳橋、鶴見橋と、粋な名を持つ橋も架かっています。広島は川も多く、その分、橋の多い街でもあります。

広島の百橋見ゆる花の山  ひろし

これは、誠に蛇足ながら、比治山…桜…京橋川…柳…と言うと、思い出して頂きたい歌があります。

♪♪春はそぞろに比治山桜 川の朧が二人を包む
しのび逢うほど別れがつらい すすり泣くよな花吹雪♪♪

という「比治山慕情」が、近年カラオケでよく・・・私が・・・歌っています。
この歌は、実は私の作詞した歌なので、よろしかったらかけてやってください。
 今年のお花見に恵まれなかった方に、この歌をリクエストして頂くと、映像は桜のシーンですから、カラオケのリクエストでお花見の雰囲気も味わえます。
 季節は今年も、桜からつつじ、若葉青葉の季節へと移っていますが、辛い日々が続きます。真実はひとつ。私はお金をとっていません。無実です。こんなひどい事はありません。あってはならない事です。

  散りて尚しんじつ白き椿かな   ひろし
  蒲公英(たんぽぽ)の群るるは強し陽を浴びて  ひろし

2015年5月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : toshihiro