2019.8.25 他人事ではありません。あなたの身にも…と言っても、「自分は大丈夫だろう」と思わないで!!

2019.8.25 他人事ではありません。あなたの身にも…と言っても、「自分は大丈夫だろう」と思わないで‼

女子大生(22歳)窃盗誤認逮捕問題(愛媛松山)は、私、煙石のケースと同じパターンの被害者です。

2019年8月2日(金)の朝日、毎日、読売の各紙に、この女子大生が、「自白の強要、許せない」として、全く取り調べではなかった警察の手法に対して、真実を訴える手記の一部が載せてありました。この手記は、被害者の女性は勿論、ご家族も大変な勇気を出されたもので、同じ様な被害者を出さないようにという強い願いで明らかにされたという思いが伝わります。

私の事件を支援してくれた知人が、8月1日(木)の愛媛新聞オンラインの記事を送ってくれました。まずは、これを掲載します。

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松山東署誤認逮捕問題
女性の手記 全文公開            2019年8月1日(木)(愛媛新聞)

タクシーから現金入りのセカンドバッグを盗んだとして松山東署が7月に窃盗容疑で松山市の20代の女性を誤認逮捕していた問題で、女性の代理人の安藤陽介弁護士が1日、県庁で会見し、女性の手記を公表した。 女性の手記は次の通り。

今年1月に松山市内で発生したタクシー内での窃盗事件で私が誤認逮捕された件について、警察や検察からの発表のみでは伝わらない部分も多々あるかと思い、今回コメントを発表させていただきます。

この事件の捜査では、決して適切とは言えない対応を警察から繰り返されました。そのため私は、取り調べが終わるたび、すぐに全てを日記に付けて記録してきました。ドライブレコーダーに写っている女と私が似ていたこと、その女と私が同じアパートに住んでいたことなど悪い偶然が重なり、私が容疑者になってしまうことは仕方がないのかもしれません。しかし、私は一番初めの取り調べから一貫して容疑を否認し、その女と私が別人であることを何度も訴えてきました。にもかかわらず、捜査に関わった刑事全員が私の話に耳を傾けることはありませんでした。

取調官は、私が「本当の犯人を捕まえてください。こんなの何の解決にもならない」と言えば、「犯人なら目の前にいるけど」と言い、初めから私を犯人だと決めつけていました。他にも「やってないことを証明できないよね?」「タクシーに乗った記憶ないの?二重人格?」「いつ(自分がやったと)言うのか待ってるんだけど」「罪と向き合え」など、耳を疑うようなことを次から次へと言われました。

また、自白を強要するかのような言葉を執拗(しつよう)に言われました。「就職も決まってるなら大ごとにしたくないよね?」「君が認めたら終わる話」「こんなに時間のかかるものじゃない」「ごめんなさいをすれば済む話」「懲役刑とか罰金刑とか人それぞれだけど早く認めたほうがいいよ」「認めないからどんどん悪い方へ行ってるよ」「今の状況は自分が認めないからこうなってるんだ」「また取り調べか、とか思ってるんだろう。認めないと終わらないよ」など、挙げればきりがありません。逮捕された後は、弁護人の助言で警察の取り調べに対しては黙秘していたのですが、「弁護士に言われたから黙秘するのではなく自らの意思で話せ」と言われました。

本当に悔しかったです。自分たちが正しいと過信している警察には何を言っても無駄だと気付き、ただひたすら真犯人が出てくることを祈るしかありませんでした。  そもそも、私は取り調べの他にも指紋採取やポリグラフ検査、3D画像の撮影など、全ての任意捜査に素直に応じてきました。朝の10時ごろから夕方17時ごろまでかかることもあり、体力的にも精神的にもつらかったですが、素直に応じました。そうすることで身の潔白を証明できると信じていたからです。

しかし、最後の取り調べから1カ月以上たってから突然家宅捜索に入られ、そのまま逮捕されてしまいました。幸いにして、勾留請求は認められず釈放されましたが、逮捕直後、もし勾留されたら取り調べに耐え切れずにやっていないことを認めてしまうかもしれないという不安な気持ちがあったのも事実です。

誤認逮捕であることが分かった後、警察からは「真相の解明に必要な逮捕だった」と説明を受けましたが、到底納得できるものではありません。3D画像はきちんと解析したのか、ポリグラフ検査の結果はどうだったのかという私からの質問に対しては、はっきりした回答を得ることができませんでした。担当刑事からの直接の謝罪はいまだにありません。

5月27日から7月19日という期間は私にとってはとても長く、不安、恐怖、怒り、屈辱といった感情が常に襲い、ぴったりと当てはまる言葉が見つからないほど耐え難いものでした。手錠をかけられたときのショックは忘れたいのに忘れることができず、今でもつらいです。

私には前歴・前科もなく、本当に真面目に生きてきたつもりです。このような事件に巻き込まれ、犯人と決めつけて自白を強要するかのような取り調べを受け続け、実名報道までされたことを絶対に許すことはできません。今回の誤認逮捕は、適正な捜査を行っていれば起こらないはずでした。私のような思いをする人を二度と出さないためにも、口先だけの謝罪で済ませるのではなく、今後どのような指導を行い再発防止に努めるのか具体的に公表してほしいです。

なお、報道関係者各位におかれましては、自宅および大学周辺、家族、友人などへのこれ以降の取材はお控えいただきますようお願いいたします。  2019年7月29日 匿名希望

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愛媛新聞社は今回の誤認逮捕の報道につき検証を続けてまいります。   (愛媛新聞オンライン)
(元サイトはコチラ → https://www.ehime-np.co.jp/article/news201908010206

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以上を読んで、私が警察にされたことと同じような理不尽なパターンである事を知り、この女子大生は勿論、ご家族もそうでしょう、その憤りがよく理解でき、私も、またまた、怒りが込み上げてきました。

私の場合も何も悪い事をしていないのに、はじめから私を犯人と決めつけて、逮捕状の呈示も無く、強引に広島南警察署に連れて行き、28日間も屈辱的な勾留をし、留置場での、取り調べではない取り調べで、お金を盗ってもいないのに盗った事にしろという、大変、乱暴な、犯罪に等しいやり方で、私を犯人に仕立て上げるよう誘導された事。全く、この愛媛の女子大生が被害にあったパターンとよく似ておりました。私も、彼女と同じく実名報道され、取り返しのつかない被害を受けました。

警察が私に言った言葉

「防犯カメラの映像に全部映っとる!!あなたは犯人‼」と、決めつけて自信たっぷりに言う。 「証拠はあるんじゃ!! 防犯カメラの映像には誰が見てもお前が金を盗っているところが映っとる!!」 「お前がやった事を認めなかったら、裁判になって、法廷で防犯カメラの映像をみんなで見て、その防犯カメラの映像がニュースで流されてお前は恥をかくんじゃ!!」等と言うばかりで、映像を、私にも、弁護士にも見せてくれない。

「金を盗ったと認めれば、ここをすぐに出られる。窃盗は大したことではない。初犯だから刑も軽い。人の噂も75日、みんなすぐ忘れる。すぐに社会復帰できる。」と自白を誘導し、私がお金を盗っていない事を主張すると、「聞くだけ聞いてやる。勝手に言いなさい。」と言って聞き流し、「それだけ言いたいことを言うたら、ちいたあ(少しは)すっきりしたろう。お前はウソを言うとる。(言っている)」と言って調書にその事を全く書いてくれなかった。

さらには、「マスコミが報道したから、世間は、みんなお前を窃盗犯だと思っているんだ!!」「お前は頭がおかしいと思われるよ。」と何度も言ったり、大声でおどし、強く机を叩き、ぐっと顔を近づけてにらみ、時にはすごみ……。常人では考えられない形相で自白を強要され、非常にこわかった。取り調べのあった日の夜は、恐怖と怒りと不安で辛く、ほとんど眠れなかったと、メモに残している。

最初から私を犯人と決めつけ、恫喝し、高圧的でこちらの話を聞かない、無茶苦茶で、取り調べとは言えない取り調べだった。

さらには、私の場合、その後、正しかるべき検察で、検事に「金を盗ったか盗らないかは別にして、66,600円にイロをつけて、10万円払えば済む事です。」と言われた事にも驚いた。検事は、後で、まずいと思ったのか「きりのいい所で、10万円位払えば済む事です。」と、金を払って済ますよう強く勧め、さらに「盗っていないと主張して裁判をしても、99.9%は有罪になる‼」と、豪語して脅迫し、「裁判をすると、死ぬまで裁判をする事になります。それで人生をダメにした人がたくさんいます。」等と言った。

私は、検事の発言に日本の警察・検察に対して絶望的な思いを持ち、背筋が凍る思いがしたとメモに残しています。私は本当にお金を盗っていないし、間違った事をしていないので、どうしても納得がいかず、裁判をする事にしたものです。

辻褄が合わない事ばかり

◎私は2012年9月24日(月)、家の近くの広島銀行大河支店に500万円を下ろしに行っただけで、防犯カメラに証拠が映っているとして逮捕されましたが、事件があったとする、2週間余りも後の、10月11日(木)に逮捕とは…何をしていたのか時間が空き過ぎて不可解。

◎刑事に「置き忘れたという金はいくらで、何の金ですか。」と聞くと、「なんぼう(いくら)入っとったかは言えん(言えない)。年寄から集めた金だ。」と言ったのに、裁判になってわかった事は、置き忘れたとする封筒には、市・県民税の納付書2枚(これで置き忘れたという人の名前がわかる)で、刑事はなぜ、私にそんな嘘を言わなければならなかったのか・・・?

◎しかも、私が手に持ったと決めつけられた封筒に、私の指紋がついていなかった。

◎突然、家に来た刑事が、何も悪い事をしていない私に、広島銀行大河支店で、客が置き忘れたとする封筒から金を(66,600円)を抜き取り、「左手で左胸のポケットに、金をねじこんだんじゃ‼」と、常識では考えにくい奇妙な犯行ストーリーをおしつけて、「防犯カメラに証拠がうつっているんだ‼」と言って、私を最初から犯人だと決めつけ、逮捕状の呈示も無く、強引に広島南警察署に勾留し、広島地裁に起訴されました。

◎防犯カメラの映像から、私は左胸にポケットの無いシャツを着ていた事がわかったのに、広島地裁で無視され、懲役1年執行猶予3年という有罪判決。

◎広島高裁では、防犯カメラの映像を、専門の会社に鑑定してもらうと、私が封筒に触れていないことが鑑定されたのに、防犯カメラの死角で金を盗った可能性もあるとして有罪⁈ (防犯カメラの映像に1秒のブランクがあるも、これは、AカメからBカメに移動する間の1秒で、私は、この1秒でも、あやしい動きは無く、ゆっくり歩いて行く自然な映像が残っているだけで、金を抜き取るような動きはありません。しかも、1秒では金は盗れない。

◎2017年3月10日、最高裁で無罪判決が確定した後、絶対に納得がいかないのは、多くの人から言われても来ましたが、「煙石さんが犯人ではないのだから、警察は、なぜ本当の犯人を逮捕しないのか・・・。」なぜなのか、全く納得できません‼

こんな信じられない事が、多くの人が知らない所で、まかり通ってきたのだと思うと、絶対に許されません。善良なる市民を、これ以上、被害者にしないでほしいという願いから、私の思いをブログに綴りましたが、愛媛の女子大生や私のケースを見ても、これは私共だけの問題ではなく、このままでは、明日はあなたの身にも、誰の身にもあり得る事です・・・と言っても、「まさか自分の身には降りかからない・・・」と思わないで下さい。 ・・・大変憂慮しているところです。

日本の司法が壊れている事を身をもって経験した事を思い出します。警察・検察・裁判官の皆様に、神様、仏様の前でも、恥ずかしくない仕事をして頂きたいと願うばかりです。

私の事件の経過は、私のホームページに掲載されています。ご覧下さい。
(私のホームページはコチラ → http://enseki.noor.jp/)

煙石 博

2019年8月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : masayukien