「痴漢えん罪にまきこまれた憲法学者」

2016年2月23日    「痴漢えん罪にまきこまれた憲法学者」

 日ざしに春の明るさを感じる頃となりましたが、私の胸中には、相変わらず、凍りつくような冷たい雨が降り続いております。しかし、1月21日には、無罪を勝ちとる会の総会を開いて下さり、多くの皆様から力強い激励のメッセージをいただき、闘う決意を新たにしました。

 ところで、総会の時、久保豊年弁護士が、証拠がないのに私が有罪になっている不当判決の補足として、その数日前に全国紙が報じた『「痴漢事件」にみる無罪推定の原則』[問われる刑事手続きと報道]
という記事を紹介・説明されました。
それは、名古屋の大学の飯島滋明先生(憲法学者)が、旅行中、広島に宿泊。広島駅前で、身に覚えのない痴漢事件の容疑者とされ、逮捕されて大変な目に遭われたというものでしたが、・・・早速、ホームページを探すと、2012年9月17 日のもので、市民の司法を考える『痴漢えん罪にまきこまれた憲法学者 警察・検察・裁判所・メディアの「冤罪スクラム」に挑む』(高文研、2012年)についてという本の紹介がありました。

 ホームページでは、広島で体験された、余りにも乱暴な警察の言動のことを書いていらっしゃいましたが、以下は飯島先生の文章の一部です。
「~~ところが、こうした日本国憲法の規定が守られておらず、身体拘束→自白の強要→有罪という、日本国憲法で否定されているはずの、戦前のような刑事手続きが現在でも行われていることを、私は痴漢冤罪事件にまきこまれることで身を以て知った。
広島に婚約者とそのご両親と旅行中、私がたまたま一人で歩いていた際、男女6人の高校生の集団のうちの一人の女子高校生にぶつかった。それが痴漢とされた。ぶつかった場所から約200メートル、時間にして30分以上時間も経過し、私が電話をしている最中に複数の広島県警の警察官が、痴漢の現行犯だとして私を逮捕した。これが現行犯逮捕だろうか?その後の広島東署の取り調べでも「お前が犯人だ」「証拠がある」「写真がある」などと警察はうそをつき、あるいは「調書に署名を拒否した事は検察や裁判所に報告する」などと脅して私に自白させようとした。~~」

 以上が飯島先生のホームページの一部ですが、私は飯島先生の著書も買って読みました。そこには飯島先生自身が体験した信じられない、あってはいけない警察のやり方が書かれており、痴漢と窃盗の違いはあっても、広島県警の刑事が私にしたやり方と大変酷似した所が多くあって、信じられないけどやっぱりかと思う所がたくさんあり、またまた怒りがこみあげてきました。これは刑事による犯罪です!

 ぜひ飯島先生のホームページを見て頂き、ぜひぜひ『痴漢えん罪にまきこまれた憲法学者 警察・検察・裁判所・メディアの「冤罪スクラム」に挑む』(高文研、2012年)を一人でも多くの方に読んで頂きたいと思います。

煙石 博

 

2016年2月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : toshihiro