とんど

2017年1月17日                  とんど

 私を応援して下さってる方から「うちのとんどに来んさい。青竹でわかした縁起のええお酒もあるよ。」と誘われ、参加を約束しました。ところが、1月15日(日)は、深夜から降り始めた雪で、朝は広島市内も珍しい積雪。激しい雪が尚も降り続く中で、参加する事となりました。
 激しく雪が降り続き、雪国のとんどのような景色となりましたが、子どもたちは元気いっぱいです。
とんどの竹組は、歳時記にのっているような華やかな風情あるもので、点火するのは、子どもたちですが、私も点火役の一人に加えてもらいました。会場には、町内会のみなさん手作りのお店が出て、子連れ、孫連れのアットホ-ムな暖かい雰囲気の中、今年の幸せを願う、心ひとつのとんど祭りは、雪も寒さも忘れさせてくれました。

   集いたるとんどに人の輪心の輪           ひろし

   雪冤(せつえん)を焔(ほのお)と雪の大とんど      ひろし
    (※雪冤・・・無実の罪をすすぎ、潔白であることを明らかにすること)

 左利き(酒のみ)に嬉しいのが、大人気のとんどのお酒。お酒を入れた真竹をとんどにくべて、燗をしたお酒を青竹のぐい飲みでいただきました。

   残り火のとんど仕合わせ来るような         ひろし

 会場にも子どもたちが大はしゃぎでつくった雪だるまがありました。

   雪冤(せつえん)を総身(そうしん)に我(われ)雪だるま  ひろし

 祭りの最後に子どもたちが思っている言葉を叫ぶ大声大会がありましたが、子どもたちは、ステージの上のマイクに向かって「雪、サイコー!!」とか「お酒を飲むおかあさん、いいかげんにしてー!!」などなど叫んで、寒さをふきとばしてくれました。そばにいた方が、「孫に毎年参加させるようにしています。人前で恥ずかしがったり、引っ込み思案ではいけない。子どもの時から人前でも堂々と話せるようになってほしいと思って、毎年参加させているんです。」その方のお孫さんは、かわいいお嬢ちゃんで、マイクに向かって堂々と「おかあさん大好きー!!」と叫びました。その方がぽつりとひとこと、「おじいちゃん大好き、言うてくれんかったのう・・・。」

 とんどの火が燃え盛って、青竹でわかしたお酒を酌み交わし始めた頃、雪もやんで青空がのぞき、穏やかな陽射しが・・・よい兆しがあるような・・・ほのぼの盛大なとんど祭りでした。
帰り道、酒屋さんの前にも雪だるまがありました。ちょっぴり傾いた、傾き加減がどこかおかしく、茶目っ気を感じるかわいい雪だるまでした。

   酒屋にも少し傾(かし)げる雪だるま         ひろし

煙石 博

2017年1月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : masayukien